完全への逃避

 

ユングの『ヨブへの答え』を読んでいて、「十全性」と「完全性」という対比的な言葉がいいなぁと思った。

 

朝刊が終わったあと、昨日の夜に眠れなかった分を取り戻すように熟睡した。起きた後の用事のために、8時ぐらいに起きて、時間に余裕を持てればいいなぁと思いながら瞼を閉じた記憶があったけれど、目を開けたら10時前だった。

「青山ブックセンター」と「ブッククラブ回」に行って、今年最後の「本漁り」をしようと考えていた。時間に余裕はなくなったけど、行けるには行ける時間だった。

何年か前は「時間に余裕を持って行動しなきゃ」という脅迫観念が強かった。今は逆に「時間なんか気にするな」と、緩みすぎている。

何事にも両極端になる傾向がある。バランスをとるのが下手くそみたいだ。「完全なもの」を目指して、結局は挫折して、それで急降下していく。急激に堕落していく。「完全性」は、結局は敗北する。

自分の欠点や欠陥を認められないから、「完全」を求めて盲目的な努力をするはめになる。結局、完全なものを求めるのは、自分自身からの逃避なのだ。

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