8時32分にiPhoneのアラームを止めた。
生温かくなった布団の上で「はえーなぁ」と思いながら、「でもまぁいいや」と思って頭をグルグル回転させ始めた。
あと15分ぐらいしたらバスがくる。
ちゃちゃっと顔を洗って出かけようと思った。
渋谷駅に着いたのは9時半前だった。
「あっ」と思った。
青山ブックセンターが開店するのは10時半からだった。
1時間着くのが早かった。
時間の感覚がおかしくなっているのか、こういうミスは結構ある。
誰かとの待ち合わせに遅れたりすることはほとんどない。
だけど、自分の予定と「待ち合わせる」のはけっこう難しい。
いや、最初からあんまりやる気がないのかもしれない。
自分とはいつだって「出会える」と思っているんだろうか。
青山通りの歩道橋をわたり、青山ブックセンターの向かい側にあるスタバにいった。
たくさんの学生がツカツカ歩いている。
何十もの足音が束になって地面を鳴らしている。
iPhoneのアラーム音みたいだ。
早く来すぎたときにも「お知らせ」のアラームは鳴るのか。
スタバで抹茶ティーラテを頼んだ。
今日は久しぶりに外が涼しくて、厚手のロンTを着てちょうどいいぐらいだった。
ホットのドリンクが楽しめる気温だ。
2階の窓側の右端の席にすわってブログを書いていた。
「こんなこと書いていいのかな」とか、なんだかちょっと弱気な考えが渦巻いていた。
けれど、おおむねシャンとした気分だった。
頭がちゃんと回っていた。
何事もタイミングが肝要だ。
タイミングを間違えればどんなにいいものだって力を失ってしまう。
でも、そういうことを意識しすぎると「こんなこと書いていいのかな」とかなんとか言って結局なにもやらないままになってしまう。
そういう傾向が強くなったら、結果的にタイミングが早くなってもいいと割り切って、とりあえずやってみる。
そういう考えを持っておくことが大事だと思った。
早く着きすぎたのなら、近くのカフェで抹茶でも啜って待っていればいいのだ。
「待ち合わせ」に遅れると居心地が悪いけれど、早めにいって近くのカフェで「誰か」を待つのは楽しい。