姿をかえる

      いついつと 待ちにし人は 来たりけり  いまは相見て 何か思はむ 良寛   ぼくは昔、光をみたことがあります。暗い海の底にまで届く光です。 ある日、ほんのすこしその「光」を浴びました。ほんのわずかな瞬間に差し...

(1) 雪がとけたら

       淡雪(あはゆき)の 中に立ちたる  三千大千世界(みちおほち) またその中に 泡雪(あわゆき)ぞ降る   良寛          北海道にきてから、1週間がすぎました。あしたは、冬至です。 さっき、U-NE...

ターコイズの箱

今日は、暑かった日々が去ったことに想いを馳せた。   引越しの準備をしていた。住み慣れてきた部屋のなかで荷造りをした。慣れたころに別れがくるのは、もどかしい。 「お別れ」が苦手だ。人生は出会い別れの連続で、これまでもいろ...

黄色い夢

  明日を描こうともがきながら 今夢の中へ 形ないものの輝きを そっとそっと抱きしめて 進むの 『明日への手紙(ドラマバージョン)』 手嶌葵   大手町から神田にむかって歩いていた。雨がふっていた。折りたたみ傘からはみ出...