客観的

      人間の生活やその一生の運命をきめるものは、一瞬間のほかにありません。長い相談をしたところで、決定となれば、瞬間にきめられることです。分別のある人だけが正しい道をとらえるのです。選択にあたって、あれやこれやと思...

右耳みたい

      気張ってセカセカして疲れるか、たるんでボーッとしたまま時間が過ぎるか。 アガるか、サガるか。 交感神経と副交感神経のバランスというか、二つの極のあいだでうまくバランスをとりたいのにとれない。 この二つのバラン...

リウボウ

      「疑心暗鬼」という言葉がある。 疑心暗鬼という言葉は、斧をなくした男が隣の家の息子を疑いだすと全てがあやしく見え、疑いが晴れるとあやしく見えなくなったという話に由来しているらしい。 こんな経験って、たくさんあ...

波の音

      5時にアラームが鳴った。 5時半すぎの日の出に合わせて、きのうの夜にアラームをセットしておいた。 沖縄にきて3日目の朝だった。 ふかふかの布団のすぐ横に窓があった。 まだ外は暗いけれど、光が差し込んできそうな...

ブーゲンビリア

      危機管理ってなんだろうとずっと考えている。 その考えがすこし開けてきた。 「災い」は今のなかに種として存在していて、その種が育ちすぎないように傘をさすのが危機管理というものじゃないか。 この世から災いは消せな...

まほろば

      朝起きたとき、「今日は夢を見なかったなぁ」と思った。 でも起き上がって顔を洗っていると、ハッと思い出した。 弟と誰かの葬式に参列していた。 お焼香の台の前に凛とした顔で座っているお坊さんがいた。 そのお坊さん...

よく噛んで

      スタバから出て、近くのやよい軒にいった。 10時過ぎだった。 那須味噌と焼き魚の定食を、ガラガラの店内で食べながら窓の外を眺めていた。   「大名行列」という言葉が頭に浮かんだ。 近所の大学の学生たちが列をな...

鳴らない!

      すこし寝ようと思ってヘッドホンとアイマスクをつけて仰向けになった。 曇りの日の朝。冷えた部屋。 目を閉じるまえに30分後に起きたときの感覚を体に覚えさせ、祈るように目を瞑った。 キラキラした鐘の音がする。その...

まだかな

      8時32分にiPhoneのアラームを止めた。 生温かくなった布団の上で「はえーなぁ」と思いながら、「でもまぁいいや」と思って頭をグルグル回転させ始めた。 あと15分ぐらいしたらバスがくる。 ちゃちゃっと顔を洗...