姿をかえる

      いついつと 待ちにし人は 来たりけり  いまは相見て 何か思はむ 良寛   ぼくは昔、光をみたことがあります。暗い海の底にまで届く光です。 ある日、ほんのすこしその「光」を浴びました。ほんのわずかな瞬間に差し...

(1) 雪がとけたら

       淡雪(あはゆき)の 中に立ちたる  三千大千世界(みちおほち) またその中に 泡雪(あわゆき)ぞ降る   良寛          北海道にきてから、1週間がすぎました。あしたは、冬至です。 さっき、U-NE...

ターコイズの箱

今日は、暑かった日々が去ったことに想いを馳せた。   引越しの準備をしていた。住み慣れてきた部屋のなかで荷造りをした。慣れたころに別れがくるのは、もどかしい。 「お別れ」が苦手だ。人生は出会い別れの連続で、これまでもいろ...

黄色い夢

  明日を描こうともがきながら 今夢の中へ 形ないものの輝きを そっとそっと抱きしめて 進むの 『明日への手紙(ドラマバージョン)』 手嶌葵   大手町から神田にむかって歩いていた。雨がふっていた。折りたたみ傘からはみ出...

遊びと制約

  今日、ホイジンガの『ホモ・ルーデンス』を読み始めました。 人間の本質は「遊び」であり、「文化の中に遊びがあるのではなく、遊びから文化がうまれる。つまり、人間は本来、文化で遊ぶのではなく、人間の遊びが文化になる。」と説...

そのときまで

  「壺中天の本と珈琲」という隣町のカフェに行った。伊豆高原に来てからちょくちょく通ってるブックカフェだ。 最近はいつも、杉本博司さんの『影老日記』を読んでいる。杉本さんの活動には、何か感じるものがある。未来の自分にとっ...

不器用な人

  思いやりが深くて尊敬する人たちが、「他人のため」に生きているように見えるのに、「結局は自分のため」だと言っていることが多い。 吉福さんが「他人のためにセラピーをやってるなんて言っているやつは単なる偽善者だ」と言ってい...

Modal soul

ガストでnujabesの『Modal soul』のアルバムを聴きながら、宗教学者の島田裕巳さんの『映画は父を殺すためにある』を読んでいた。 「父殺し」は、ぼくにとって大きなテーマだ。   ヒロイズムが嫌いだった。英雄気取...

Raining

2023.07.05       神社を出て、「隣の寺」に行くことにした。 寺の入り口に仏像が置いてあって、その近くに「大江院」と書かれた石版?があった。お寺の名前らしい。 看板?に書かれている文字をみると、曹洞宗のお寺...